1860年代、S&W社の金属薬莢使用のリボルバーの登場によって、拳銃のシステムはパーカッション式から金属薬莢の時代へと移り変わって行くが、特許の問題によってコルト社やレミントン社は金属薬莢を使用する銃の製造に着手する事が出来なかった。 コルト社のM1861
Navy のページでも書いたが、金属薬莢の需要を受けて、鍛冶屋から派生したガンスミスと呼ばれる銃の工房によって、パーカッション式の銃で、金属薬莢が使用できるような改造が盛んに行われて『コンバージョン・モデル』と呼ばれたそうである。 レミントン社のパーカッション式の
New Model Army も、こうしたコンバージョン・モデルが作られたようであるし、オリジナルのページでも紹介した様に、シリンダーを取り換える事(実際には撃鉄=ハンマーも交換する)で、金属薬莢をすようする事が可能な銃もあったようである
上の写
真は、オリジナルの New Model Army と同じハートフォードのモデルガンで、シリンダーを短くして、後ろにシリンダーを外さなくても金属薬莢の出し入れが可能なゲートを装着したモデルなのだが、実際にこういう銃があったのかどうかは私には解らない。グリップも付属のプラスチックのままである。 この銃では、オリジナルには無い設定で、本体右サイドに撃ち終わった空薬莢を押し出して、ゲートから排出させる為のイジェクター・ロッド(銃身横の金色の部分)が取り付けられているので、敢えて右サイドからの写
真を掲載してみた。
ちなみに、このモデルガンは、私が所属する清水フィルハーモニー管弦楽団の第20回定期演奏会のアンコールで、シュトラウスのポルカ『狩にて』を演奏した時に、効果
音と演奏効果を兼ねて、発火させている。 練習が終わって、薬莢に火薬をセットしていると、周りのメンバーから「この馬鹿が…」という目で見られたものである。
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