オーケストラでの演奏がメインの活動である私にとって、一番演奏する機会が多く、運搬に大変な思いをする楽器がティンパニーである。
 そして、何よりも私が一番好きな打楽器がティンパニーである。
 ティンパニーを演奏する際の楽器の並べ方は、ドイツを中心にしたヨーロッパでは左側から高い音に並べ、アメリカ等では右側から高い音に並べる。私は殆どの場合、自分の右側から順に高い音を並べて演奏している。
 また吹奏楽等では、立って演奏する事が多いようだが、私は通 常専用の椅子を用意して座って演奏している。


ティンパニー Timpani(YAMAHA)
左から TP-523B:23" TP-526:26" TP-529:23" TP-532A:32"

ヤマハのペダル・タイプのティンパニー。
26"と29"の2台はYAMAHAが発売した一番最初のペダル・タイプのモデル。32"と23"は購入した時期によって、モデル名にA・Bが付いている。現在のTP-5000シリーズの前身のモデルである。
標準のヘッドは、スムースホワイトであるが、全てレモ社のルネッサンス・タイプに張り替えてある。


ティンパニー Timpani
2PABPKH26:右(ADAMS)26"
2PABPKH23:左(ADAMS)23"

オランダのアダムス社が新しく発売したバロック・ティンパニー。ヘッドはレモ社のルネッサンスだが、ヤマハのものとは多少使用が違う。
下に紹介しているソナー社の楽器と同様、4本の棒を組み合わせたスタンドに乗せて演奏する。
チューニングのシステムは手締め式なので早いチューニングが必要な曲には使えないが、今後バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン等の曲で活躍してくれると期待している。
 

 

ティンパニー Timpani
P 230:右(SONOR)23"
P 260:左(SONOR)26"

ドイツのソナー社の現在は廃盤となってしまった楽器である。
チューニングのシステムは、チューニングキーがワイヤーで全て繋がっており、専用のチューニングキーを使用して一箇所(実際には二箇所で行なう)を動かすと全てが連動する、ソウル・グッドマン・タイプ(ソウル・グッドマンは元ニューヨーク・フィルのティンパニー奏者)である。
見た通り、本体が透明なアクリルで出来ており、見た目のお洒落さと、軽さで重宝しているが、響きの方はあまり良いとは言えないし、頻繁なチューニングも厳しい。主にコレギウム・ムジクム静岡で教会等響きの良い会場での演奏で使用している。
脚部は木製であったが、留め具が折れたり、木が割れたりしたため、現在はホームセンターで購入したパイプで自作したモノを使用している。


ティンパニー Timpani
TP-123:左(YAMAHA)23"
TP-129:右(YAMAHA)29"

本体にFRPを使用した、ヤマハの手軽な手締めタイプの楽器。
ハッチバックの車に乗っていた時に、運搬の亊を優先に考えて購入した楽器である。
一つ飛ばしたサイズなのは、その当時の車に乗らなかったという物理的な理由によるもの。
現在では、レモ社のルネッサンス・タイプのヘッドに張り替えて使用する亊も多い。

 

 

ティンパニー Timpani
型番不明(LUDWIG)20"

チューニングのシステムが、マシン・タイプとかハンドル・タイプとか言われる楽器。
口径が20インチと小さく、一般的に『ピッコロ・ティンパニー』と呼ばれるタイプで、音域はe(ミ)〜c(ド)と高く、モーツァルトやベートーヴェン等で使用する通 常の音域からは外れているため、高音域の音を使用する曲でのみ使用する。
元々はストラヴィンスキーの『春の祭典』の演奏のために入手したモノだが、『春の祭典』で二度使用した後は、バーンスタインの『キャンディード』序曲で使用した他は、一度地元の高等学校で使用したまま、しまい込まれている。
2006年に清水フィルでオルフの『カルミナ・ブラーナ』で十数年振りに日の目を見る亊になる予定。


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