■演奏会のプログラムから |
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![]() 日本大学芸術学部音楽科・作曲専攻科出身。 ![]() 指揮を小林研一郎、作曲を青島清彦に師事。 ![]() 在学中より創作オペラ協会、東京室内歌劇場等にて ![]() 多数の邦人オペラ作品に指揮者として携わる。 ![]() 現在、日本大学管弦楽団指揮者。 |
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アンサンブルSAKURA発足当時から大変お世話になっている高石治先生。 今回はSAKURAの裏話や今回の演奏会についてインタビューしちゃいます! | |
■Q1 | 、高石先生とサクラのなれ染めを教えてください。噂ではサクラの発足のきっかけにも関係されているそうですが。 |
◆高石先生(以下T):最初は弦楽アンサンブルをやろうという、ただそれだけの話でした。 | |
◆大塚(以下O):最初はオケじゃなかったのですか? | |
◆T: | オケではなかった。最初の何回かは弦楽合奏で演奏会をやっていました。そのうちに合唱団から第9をやろうという話がきて、それをある時期に設定して、いきなり第9では…ということで、その1回か2回前から、オーケストラにした。だから弦楽合奏で2回、3回くらいやっています。 ちなみに、サクラの名前はご存知、日大の徽章(※ご存知の方も多いと思いますが、SAKURAは日大オケの卒業生で発足したオケです)からきています。 |
■Q2 | 、高石先生から見たサクラとは、どんなオケですか? サクラの魅力、個性、弱点など。 |
◆T: | 私は、以前にも言いましたが、このオ−ケストラをゆっくりしたペースでやりたい。スローフード流行ってるでしょ。今、ブルックナーとかガンガンやる若い子のオケはいっぱいありますが。 |
◆鶴田:細く長くですか? | |
◆T: | そうではなくて(笑)まぁ、練習の時からおじさん、おばさんでもついていけるペースでそんなに難しくない曲をじっくりと。 |
◆O: | 1曲1曲を大切に? |
◆T: | 大切にというと難しく聞こえますが、まあ、あんまり肩に力を入れてやらない。 今、どのオケでも大曲式だから。 |
◆近<で話を聞いていたコンミス鈴木さん: | |
でも、始まった時はまだおばさんじゃなかった。 | |
◆T: | そりゃそう。だから今はおばさん、特におじさん連中に…。 |
◆鈴木:もう後がないから、1回1回を大切に? | |
◆T: | それもそうだし。 |
◆鈴木:あと何回でできるかって? | |
◆T: | いや、そういうんじゃないけど。 けっこうね、私もそうですが、この世代が楽しめるオーケストラって少ないと思います。ともかく無理をしないで身の丈に合った演奏を心がけています。 でもそんなことを言っているうちに練習不足に陥ってしまいますが。 |
■Q3 | 、発足当時と大分メンバーが変わってきました。 新しく入った私たちにはサクラが自発的にするタメ(※演奏上の表現の1つ)の様なものに驚きがありましたが、これらは発足当時から築いたものですか? もしくは、当時集まったメンバーの元からあった音楽なのでしょうか? |
◆T: | もともとあったんだよ。日大のオケがそういうオーケストラだった。 小林先生や宇野先生がそうゆうスタイルを好まれたということもあって、そういう癖がついているかもしれません。 |
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■Q4 | 、今回のプログラムのメイン『白鳥の湖』の選曲理由を教えて下さい。 |
◆T: | ナレーションを入れるのは、音楽会を最初から親しみやすくしたいと思ったからです。 今、クラシックが衰退しているというか、聴衆が少なくなっています。もっと聴いていただくためにはわかりやすい音楽をやりたかった。 それで、チャイコフスキーの3大バレエ曲の中で『白鳥の湖』を選んだのは…、 『眠りの森の美女』は音楽があまり馴染みがないし、音楽がよく知られている『くるみ割り人形』は話自体は短いのです。主な話は1幕で終ってしまい、2幕はクララの歓迎パーティでいろいろなお菓子の精が踊りを披露する。こうゆう形はバレエによくある定番ですが、話としてはあまり盛り上がらないので。だから、話としては一番おもしろくてナレーションを入れられるのは『白鳥の湖』ではないかと思います。 |
◆高見 | :組曲(※バレエ音楽やオペラの音楽の中から主要曲を抜粋し、演奏会で演奏できるようにした管弦楽曲)以外の曲をオーケストラの演奏会で演奏するってなかなかないですよね。 |
◆T: | でも、最近はナレーション入れて演奏される機会が増えています。 有名な組曲版も選曲が少し中途半端で、組曲以外の曲にも良い曲がたくさんあると思います。 |
◆O: | ナレーション付きの演奏会は今回で3回目となりますが、先生のナレーションへのこだわりは何ですか? |
◆T: | こだわりは聴き手。聴く人が親しみやすい音楽会にしたいと思ったから。それと前回わりと好評だったから、またやってみようかなと。 |
■Q5 | 、田園はサクラが今までベートーヴェンシリーズをやってきた中で、やっていない曲の一つですが、あえて選曲された理由は? |
◆T: | 曲作りがすごく難しいのです。作りようがなくてなかなか曲にならないから…。 |
◆高見 | :ブルックナーとかマーラーとかやっているアマチュアオーケストラでも田園はやらないですよね。 |
◆T: | メインのプログラムになりにくいので。それと最後があまり盛り上がらないので。 |
◆O: | でも、あえて今というのは? |
◆T: | 有名だから。ということと田園にも簡単なストーリーがあって後半の「白鳥の湖」とのバランスもいいので。 |
◆O: | ナレーションがあるのですか? |
◆T: | ありません(笑)。でも、楽章ごとにドイツ語で“夜、田舎についた気分”とか“小川のほとりで”とか書いてあります。 |
■Q6、今後のサクラヘ何を望まれますか? | |
◆T:おじさん、おばさんに遠慮せず若い人ががんばってほしい。 | |
◆O:分かりました! |
■Q7 | 、団員へのメッセージをどうぞ。 |
◆T: | サクラを愛して、大事にしてほしい。どこのオケにいって何やってもいいけど、サクラを忘れないでほしい。 |
■Q8 | 、お客様へ、今回の演奏会について一言どうぞ! |
◆T: | クラシック音楽を懲りないで聴いてください。 でも、音楽は演奏することが一番感動を体験できると思います。楽器を何でもいいからやってみたほうかいい。カラオケが流行ったのはそこだと思います。みなさんも是非なにか挑戦してみてください。 それから、今日は聴きに来てくれてありかとうございました。 |
《インタビュー後記》 | ||
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音楽を始めてまだ間もない私たち2人のトンチンカンな質問にも笑って答えてくれた高石先生。今回のインタビューを通
して、高石先生の音楽へのこだわり、SAKURAへの思いを知ることができました。 先生、ありがとうこざいました。そして、これからもよろしくお願いします!しっかりやります!! |
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(大塚美空 斉藤幸子) | |
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